EU離脱とヨーロッパ

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EUからのイギリスの離脱の影響が取りざたされている昨今ですが、現在EUCNC(European Conference on Network and Communications)というヨーロッパのネットワークおよび通信に関するフォーラムがギリシャのアテネで開催されています。出席をしている知人からの情報ですが、このフォーラムで紹介をされているプロジェクトは殆どがEUがスポンサーになり産学連携をしているものが殆どだそうです。台湾のITの専門家である知人のコメントによるとヨーロッパは国を越えて連携をしているプロジェクトがとても多くそれはアメリカやアジアとは異なる傾向がありその理由としては欧州委員会からの資金要件をクリアしなくてはいけない為との事でした。EU加盟国間がかなり緊密に連携をしている様子を知ることができます。

そして現在BREXIT(イギリスのEU離脱)の影響からかイギリスからの参加はかなり減っている状況だそうです。皮肉な事に英語を話すイギリス人の参加が少ないのに公用語は英語で、それぞれのお国訛りの英語で話す参加者ばかりとのこと。

イギリスの離脱表明でEU離脱国が増えるのでは?と言う意見もありますが、産業・経済・開発等の観点でのEU加盟国の連携はかなり進んでいる現状があり影響を考えるとそう簡単に離脱表明をする国が増えないのではないかと思います。

実際にヨーロッパに滞在しているアジア人としての友人の視点はなかなか興味深い内容でした。

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[世界ビトになろう!]出前授業 外国語を使って何をするか。

「世界ビトになろう!」の出前授業では語学を学ぶ重要性をお伝えしています。日本語だけでは世界の人とはコミュニケーションを取る際に限界があります。少なくとも世界共通語とも言われる英語は会話や基本的な情報を理解する程度には力を付けておきたいものです。そのようにお話すると「英語だけ身につければ良い」と思ってしまう学生の方もいらっしゃいます。ところがそうではないのです。

「日本で日本語が話せるからといってどんな仕事にも就く事ができますか?」とよく質問させて頂くのですが、言葉を話せるという事はコミュニケーションを取るための道具を身に着けているという事にすぎません。外国語を使って「何を」伝えるかがとても大切です。学生の皆さん一人一人が興味のある事、得意な事、専門で学んでいる事を発信する為に言語を使えるようになることが重要です。

世界に視野を広げて活躍をするためにはまずは自分の専門を掘り下げる。それを世界に発信するための道具としての語学を身に着けるという事をして頂きたいと思います。

海外から日本語を学びに来日されている外国人の生徒の皆さんにも「日本語以外に何を勉強すれば良いですか?」と質問されることがあります。その時には「来日前に学んでいた専門分野は何ですか?もしくは日本に来てからとても関心のある分野は何ですか?」とお聞きしてそれらの分野の知識を増やしその分野を日本語で発信できるようにすることをお勧めしています。

自分の得意分野を外国語で表現できるようになると、とても楽しいし、やりがいも感じる事ができると思います。語学を勉強されている皆さんは是非その感覚を味わって頂きたいなと思います。

外国語をつかってなにをする

[世界ビトになろう]出前授業 大学編

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今年で2年目、1期生から授業をご提供している順天堂大学国際教養学部1年生の皆さんへ出前授業をご提供しました。昨年よりも今年は男子学生が多く男女の割合は50%/50%位でした。担当の教授より「今年の学生は意見がしっかりあるのでよりインタラクティブなアプローチで」とのお題を頂き色々と質問をしたりしながら進めさせていただきました。

今回は質問も沢山頂きました。「転職をする際に付加価値となった能力は何か?」「家族の環境変化で仕事にも影響があると言われたが、共働きの夫婦で片方が転勤になった場合はどうしたら良いか?」「大学生の時に自分が社会で使える能力について気づいていたか?」等々。

回答をしながら自分で気づいた事もあったのが最後の質問。私は秘書としてのキャリアが長く3社で通算10年以上。「人の世話をする事」が本当に好きだと自覚をしたのは実は大学生の時でした。それは父の世話をすることから始まりました。銀行員だった父は靴を大切にしていて毎日違う革靴を履いて出勤していました。週末にそれらの靴を磨くのは私の仕事で一足一足をほこりを払い、クリームを塗って少し置き、布で磨き最後にブラシで更に磨きをかける。月曜日から父がピカピカの靴で出勤するかと思うと嬉しくなりました。そんな「些細な事から自分は人の世話が好きと気づいた」というエピソードは学生の皆さんにとても新鮮に受け取って頂けたようです。つい働く事や学ぶことは学校で与えられた要素の中から得なくてはと思いがちですが実は学びや気づきは身近なところにきっかけがあるのではないかと思います。

「世界ビト図鑑」出演者のランドスケープデザイナーの柳原さんも「実は子供の頃父と庭いじりをして植物に関心を持ったことが今の仕事の原点」と仰っていました。私もそういう日常にこそヒントがあるように思うのです。

キャリアを学生時代から考える上で、毎日起きている事、感じている事に敏感になる。まずはそんなことから始めて自分の資質や得意な事を知る事から始めてみると良いのではないかと思った1日でした。

先月の他大学の授業も大学1年生でしたが関心を持ってもらえた点が異なったのも発見でした。事前に資料を作る際に必ず訪問校に合わせた部分を作るのですが、今回は前に行った授業をベースに修正をしたところ前回の学校ではよく理解をして頂き評価が高かった部分がどうも今回は作成時で納得がいかずそうしたらその箇所はやはり学生の皆さんの反応も今一つでした。自分の感覚を研ぎ澄まし、訪問校に求められている授業の内容を作りこむ大切さを再実感しました。この感覚は今後の資料作成にも生かしていきたいと思っています。

[世界を知る]ミャンマー編

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東京商工会議所中野支部主催の視察旅行へ参加をさせて頂きました。視察の内容はとても充実しており、JETROや工業団地を訪問しやや鳥瞰図的にミャンマーの日系企業の進出状況やインフラの整備・政情などを学ぶ事と、実際日系企業で働かれたり、ミャンマーで起業されたりという様々な経験をされている日本人の方々(世界ビトですね!)の実体験をお聞きするというよりリアルな情報の収集、そしてミャンマー人の方々が信仰する仏教についての理解をお寺や僧院(お坊さんの学校)を訪ねる事で深め、戦争の犠牲者の慰霊碑を訪れる事により日本とミャンマーの様々な歴史を学びました。

海外の国を訪問する際には、現時点での状況を知ることももちろん大切ですが過去からの歴史により培われてきたその国の方々の感情を察する事も大切です。特に海外展開をする企業をサポートする仕事をしていることから考え方の違いはどのような背景から生まれるのかなどを知ることが重要になり、そのためにはより多くの方々と出会い語り合い学ぶことが大切です。

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今回ガイドをしてくださった方はミャンマー人のヘインさん。日本語がとても上手で丁寧な言葉で日本とミャンマー、また諸外国とミャンマーの関係やミャンマーの基礎知識を深く説明してくださいました。日本人はガイドの方がついてくださる旅行は時に型どおりの名所旧跡を訪れる事になるからと嫌がる方も多いのですが、最近私は敢えてガイドの方についていただく旅行からの学びを楽しんでいます。ガイドブックでは学びきれない多くの情報を教えて頂き、歴史的背景に対する現地の方々の理解の仕方なども知ることが出来ます。またガイドの方は海外の人々との出会いにもなれている事からある意味「世界から見た自国」を語ることが出来るとも感じています。説明を受けた内容をより深く掘り下げるための質問をする事も出来ます。

「日本人がミャンマーで働く」「ミャンマー人の方達に日本で働いて頂く」という二つの視点から訪問先やヘインさんからの説明を聞き、データで情報を理解する事も重要でした。弊社ではベトナムでの展開支援が多いので比較をしながら理解を進めたりもしたのですが、インフラの整備は未だかなり遅れている環境であるのに対して、技術者の賃金レベルはベトナム以上であったり、外資系企業が法人を作り営業をした場合の売り上げの送金方法確立がこれからであったりと課題は多くあると感じました。日系企業がただ安価な労働力を求めるという「Take」の思考での展開をすると近い将来に立ちいかなくなると感じ「Give」や「Collaborate」するという発想での展開が重要なのだという印象を持ちました。そのためにはまずミャンマーと言う国を知りこの国を好きになりこの国の発展に貢献するという考えが必要になると思いました。

そんな事を考えながらもふと「発展とは何を意味するのだろうか」と自問をする機会も多くありました。インフラが整備されていれば発展しているのか?例えば近隣のアジア諸国で発展が進んでいる国には高速道路や大きなショッピングセンターが立ち並んでいますがそこにその国らしさは感じられません。日本のゼネコンが作った高速道路はあたかも日本にいるかのような感覚をもたらしますし、ショッピングセンターではアメリカにいるのかと思うような場所もあります。インフラが整い、外資が参入して国を便利にすることだけが「発展」ではないのではないかとも感じました。

今回ミャンマーに滞在して最も強く印象に残ったことは「争う人がいない」という事でした。街中に出ても市場の雑踏を歩いても喧嘩をしたり、怒ったりしている人を一人も見かけませんでした。真面目な顔をしている人はいても対外的に怒りを表すという人がいなかったのです。そのような国は私は訪れたことがありませんでした。この国には「人と争わない」という豊かな心と自己肯定の文化があるのではないかと思います。大変敬虔な仏教徒であることがその理由の1つなのかもしれませんが、この思考は世界の多くの人々が学んでいくべきミャンマーの優れた点ではないかと感じました。

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フランスの受験事情について

フランスでは大学入試にあたるバカロレアの試験の真っ最中だそうです。知人のお子さんはアート系を志望していて仏語、歴史の口述筆記試験は昨年のうちに終了し、メインの美術は1月から。体育、第二外国語、第三外国語などの試験は3月頃から始まり6月に受けるのは下記の科目。

  • 日本語 口述(10分)
  • 本語 筆記(2時間)
  • 哲学 筆記(4時間)
  • 数学 筆記(3時間)
  • 英語 筆記(2時間)
  • 美術分析 筆記(4時間)
  • 物理化学 筆記(2時間)

筆記はA4用紙、数枚に論文形式で書くそうで、問題数は1つか2つ。例えば哲学は3問の中から1問を選んで4時間で書き上げます。

時間が沢山かかる試験なので、何とお菓子や飲み物持ち込み可だそうです!

直前に暗記してどうなるものでもないせいか受験生ものびのびとしているそうで、試験前の週末にロンドンに遊びに行ったお友達もいらっしゃるそうです。

とにかく筆記が多く、自論を展開する為には深い思考力が不可欠ですね。

こちらはフランスの教育制度に関するリンクです。http://fra-ryugaku.com/info/franceeducation/

※国際バカロレアとは全く関係が無いという事も意外と知られていないですよね。

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【出前授業番外編】ミャンマー育英生向けの講演

新聞社がミャンマーの学生を招聘し新聞配達をしながら日本語の勉強をする事を支援するプログラムがあります。将来、ミャンマーと日本の架け橋になることを期待されている若者たちです。

そんな彼らに「日本で働く事とは」をテーマに講演をする依頼を頂きました。

予め頂いていた情報では、学生の方達は日本語はまだ流暢ではない。英語はある程度理解が出来る。日本の習慣には慣れていないとの事でした。またお話をする際には通訳の方にミャンマー語にして頂けるご準備も頂きました。

資料作りは悩みながら平易な日本語を用い視覚的にかつ直感的にメッセージが伝わる物を作成してみました。説明も出来るだけ分かり易い言葉で、日本語が分かる人には日本語で通じ、ミャンマー語に訳す場合は通訳の方が訳しやすいように短文にしました。下が資料の中の一枚です。

ミャンマーちなみに何故日本人が時間に厳しいのかという点を説明する際に自分なりに色々と調べたところ面白い発見がありました。それは80年前までは日本はどちらかというと時間にルーズで世界一時間に厳しいと言われるようになったのは最近の事であるという事。実は交通の発達(特に電車)により時間に正確に行動できるという環境が日本人を時間に厳しい国民に育て上げたのだという説です。自分で調べて自分で納得してしまいました。

講演は約20分とかなり駆け足ではありましたが、育英生の皆さんにはとても良く理解をして頂く事が出来て講演後沢山の質問やコメントを頂き、2年目の育英生の方には「日本に来てすぐに困った事を1年目のみんなに説明してくれて良かったと思う」と言って頂き役目が少しでも果たせたかなと思いました。貴重な機会に感謝の一日でした。

2年目の方達と最後に記念撮影をしました。日本での就職を夢見ていらっしゃるとの事。引き続き応援していきたいと思います。

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[出前授業番外編] 都立国際高校

「世界ビト図鑑」制作会社リエゾン・デートルの酒井の息子は2016年の春より都立国際高校に通っています。名前の通り国際色豊かな学校で、帰国子女、国際結婚をされたご両親の子供、在京の外国人の子供が多く酒井の息子のように日本で生まれ育った子供は「純ジャパ」と呼ばれてマイノリティだそうです。

そんな国際高校では学生の保護者によるキャリアガイダンスの時間を毎年設けて学生の職業選択肢を広げ、国際的な職業では何が起きているのか等を学びます。酒井もこの講師の一人として招かれました。ご一緒した講師の方々がは国際色豊かで、EU勤務、本田技研、JICA、外語大教授、米国弁護士、大学の国際経済学科教授、都市銀行海外勤務経験者、アパレル会社取締役、外務省元大使、石油会社、イラストレーターという経歴の方々でした。

仕事を選んだ理由、仕事内容、その仕事をするために必要な資質を説明するという学校の要望に応えてどのような授業をご提供すべきか色々と考えましたが、酒井は前半は留学、進学、就職、転職・起業などを自らのライフヒストリー共に説明し、後半は「世界ビトになろう!」授業で説明する世界ビトになるために必要な力について説明をさせて頂きました。

国際高校は自由な校風で有名で生徒の皆さんはヘアスタイルや服装もかなり一般の都立高校とは異なり個性に溢れています。茶色や金色に髪を染めていたりお化粧やピアスをしている人も多数。ですが、生徒の皆さんの授業への姿勢は想像を超えてとても真剣でした。一人も寝ることなく、メモを小まめにとり一つ一つのテーマを一生懸命理解しようとしてくれていました。最後のQ&Aでは具体的な質問が多く特に印象深かったのは「留学をしたいけれど留年をすることに大きな不安がある。酒井さんは行く前、留学中、留学後と友達が三倍に増えたと言っていたけれどつらい思いをしたことは無かったんですか?」と言う質問でした。実際には環境が変わるたびに新しく友達を作る過程は大変でしたし、帰国後2年留年をして入った学年では周囲の友達に最初は怖がられたりと色々と課題はありましたが通り過ぎた今となってはそれぞれの時代の友達と付き合いがあり、大人になると年齢はあまり関係なくなったと説明すると「そうか。やっぱり大変な時もあって乗り越える経験をしていらしたんですね。いつでも強くてなんでもできる人ではなかったんですね」との返事をもらいました。

学生の方々とお話しする時にはその対象の皆さんが今一番何に悩んでいるのか、今だから何をすれば良いのかといつも考えます。将来の働くという事を考えることも大切ですがそこに行くまでの身近な課題についても解決のアイディアを提案する事が出来るようにこれからも心がけて行きたいと思います。

写真はご一緒に講師をされたイラストレーターの方の描かれたポストカード。国際高校の女子生徒の皆さんはちょっとこんな雰囲気でした。

国際高校