東日本大震災時に大きな被害を受けた陸前高田を訪問しました。今回の訪問の目的はNPO国際人をめざす会理事の越村佳代子さんが震災後続けてこられている中学校へ書籍を寄贈するという活動に参加をさせて頂く事でした。
陸前高田は震災後5年経過しても未だその傷跡は深く、海岸線では高い防波堤が築かれ高台に住居が移築されつつはありますが小中学校の校庭には仮設住宅がぎっしりと軒を連ねています。訪問をした高田東中学校も同じ状況でした。
中学校3年生の生徒の皆さんと約1時間交流の時間を持たせて頂きました。NPOから参加をした4名がそれぞれ持参した本について説明をして本に込めた思いを述べさせて頂くという趣向で私は最近読んでとても面白かった小説を紹介しました。小説の世界に時に深く入り込む事が私の中でとても大切な時間である事。想像力を持つことの面白さなどについて自分なりにお話をさせて頂きました。
「国際人をめざす会」からの訪問という事で生徒の皆さんからは活発に世界と関わる事について質問が出ました。「世界にでて初めて知ったことは何ですか?そしてこれからさらに知りたいと思う事は何ですか?」「今年の夏に短期留学をするのですが外国の人に喜んでもらえる日本らしいものって何ですか?」などなど。とても快活で元気の良い皆さんでした。
被災をした経験がどのように生徒の皆さんの心に影響を与えているかは計り知れないものがあります。最後に生徒の皆さんが作成した日めくりカレンダーを頂きその言葉の一つ一つの重さに心を打たれました。
彼らと同じ気持ちになることは出来ない。彼らにあのような体験をしないでもらいたかったと思っても取り返せない。彼らが体験から得た強さや生きる力を知ることでこちらが力を頂いているのだと思います。
越村さんから「早く被災地と呼ばなくて済むようになってほしいしその手伝いをしなくては」という言葉を聞きその通りだと思いました。