ギフテッドチルドレン教育(ニュージーランド)

New Zealand先日ブログにてギフテッドチルドレンの教育についてご紹介をしました。(詳細はこちらにて参照ください)ギフテッド・チルドレンって知っていますか?

日本ではまだあまり知られていないギフテッドチルドレンの教育について各国の情報をご紹介していきたいと思っていますが、今回はニュージーランドからの情報をご紹介します。

ギフテッドの教育はアメリカ、ヨーロッパなどで進んでいると言われていますが英語圏であるニュージーランドでも歴史があります。例えば日本の文科省にあたるMinistry of Educationのホームページにはギフテッドチルドレンについての記載が下記のようにあります。(NZ教育省ホームページ:education.govt.nz)

「ギフテッドもしくはタレンテッドな子供はどの家庭にもどの学校の教室でも見つけられる事が出来ます。多くのギフテッドの子供はその潜在する力を伸ばすためにサポートを必要としています(Gifted or talented children can be found in any family and in almost any classroom. Most gifted children need support to reach their full potential)」

注:ギフテッドは知能指数や適正度が高く、タレンテッドは身体的表現力が高いと言われています。ここでは総称してギフテッドとしています。

さらにどのようにして自分の子供がギフテッドであるのか見つける方法、もし自分の子供がギフテッドであるかもしれないと思われたらどのように専門的なサポートが受けられるかと言う情報も示しています。人口の5パーセントは存在すると言われるギフテッドの子供達をきちんと把握して育てる事をニュージーランドでは意識している事が良く分かります。

先日ギフテッドの子供たちの教育に5年前までニュージーランドで関わっていた知人に詳しい話を聞く事が出来ました。学校によっては子供達は6歳頃に標準的なテストを受け、ギフテッドの要素があるかどうかを確認されるそうです。発達の過程でギフテッドの要素が現れる子供もいることから、一斉テストの際に全てのギフテッドの子供が見つかる訳ではありませんがテストを実施する学校では多くのギフテッドの子供がここで見つかるそうです。なぜ6歳かというと、ギフテッドの場合はもの覚えや理解が通常よりも早いことから同じ年齢の子供と同じ教育では既に知っている事を学ぶので飽きてしまったり、つまらなく感じてしまい学びを「退屈なもの」と受け止めてしまう傾向があるからだそうです。6歳で単語の綴りを通常の子供たちが学ぶ時にギフテッドの子供は既に文章を書けたりするという違いからもその感覚は理解できると思います。ですので学びを退屈と思い込む前に個別の教育を与えるようにするために早い時期での認知を心掛けているようです。(このテストの実施は校長先生の判断に依存するとも聞いています)

この時期に特別な才能がある事を認めて個別の教育を与えてあげないと子供達は友達と仲良く混ざりたいがために自分の才能を隠し、特別である事を嫌がり興味のあることへの関心を敢えて消そうとしたりするそうです。そのためにギフテッドであった才能が開花しないという事も多くあるとか。知人は通常の学校で教えていたのですが、彼女のクラスにもギフテッドの子供がいました。その子は週5日の学校の内、1日はOne Day Schoolというギフテッドの子供達の為の学校に通うように学校が手配をしていたそうです。One Day Schoolでは年長のギフテッドの子供達と触れ合い、様々な学びを共にすることが出来て、その子供は「自分だけが特別ではない」と思えてとても喜んでいたそうです。そして通常学校にも4日間通えたことから近隣に住む友達とも一緒に学んだり活動が出来てバランスの取れた学校生活が送れたそうでした。

ギフテッドチルドレンの紹介をしたブログでも触れましたが、ギフテッドの子供達には突出した知能や身体能力があると共に発達障害的な、行動において社会性が乏しいと判断されるケースが見られる事も多々あります。One Day Schoolではそのような併せ持った資質についても経験的に理解し、社会的に生活をしていく上でのトレーニングなども提供されているようです。

知人は更に親への情報提供がとても重要だと述べていました。ギフテッドの子供は他の子供と異なる事から保護者は自分の教育が間違っていたのではないか、普通の子供のように矯正しなくてはいけないのではないか、特別な才能をどのように育ててあげれば良いのかなど深い悩みを抱える事が多いそうです。ニュージーランドでは保護者がボランティアでコミュニティを組織してイベントなどで交流をしています。giftedchildren.org.nz

ニュージーランドでも各地域で個別に行っているギフテッドチルドレンの教育の全国調査を政府が行ったのが2004年。その後クラスベース、学校ベース、地域ベースなどで様々な施策が施され研究も進んでいるようですが、最近では学びの遅い子供達への教育への注力が進み、ギフテッドチルドレンの教育への資金が減るという現象も起きているとのことでした。

個性を育てるという大きな視点でそれぞれの学習進度に合った教育方法が必要とされていると感じました。

情報を提供してくれた知人は日本でも教えていたのですが、日本ではギフテッドの教育は未だ発展途上のように感じた。国としての制度を変えていくのは時間がかかりすぎるから、各学校の校長レベルで標準テストの実施を行うなどをしてギフテッドの子供を見つける試みをし、個別の教育を施すという事から始めてはどうかと言っていました。

起業家や新しい考えを発想できる人は、人と同じであることを心地よく思わない自らの個性を自認した人たちから見つかると思う。日本にはそういう人材が今求められているのではないかというコメントがとても心に残っています。

 

 

 

 

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スリランカ訪問記(起業家たちとの出会い)

35348045_1752164114878256_1076448520979873792_nスリランカ訪問時に大変お世話になった青年がいます。Mohammed Fawazさんという方で、私達のスリランカ訪問約1か月前に日本のイベントで知り合いました。当時私はスリランカの教育機関を訪問したいと願っており知人や友人に声をかけコネクションが無いかどうかを調べていましたが難航していました。そんな折にスリランカITイベントがあると聞いて参加してみたら、そのイベントのプレゼンテーションの最後のスピーカーがMohammedさんでした。彼の会社は創業4年で教育ビジネスを行っており、オンライン教材を学校へ提供しているという5分ほどの大変短いプレゼンテーションをされたのですが、私はダメ元で彼に教育機関訪問を打診してみようと思いつきイベント終了後に話しかけました。日本国内でグローバル人材育成の仕事をしている事。スリランカには商工会のメンバー20名ほどで訪問する事。世界共通で存在する教育の現場を視察したい事を足早に話をしました。すると彼の反応は「OK。僕が何とかしましょう」でした。その後、彼とはfacebookで繋がりメッセンジャーで毎週連絡を取り合い学校訪問について話し合いを進めました。訪問直前はほぼ毎日事前確認などを行うなどして前述の学校訪問が実現しました。

彼とは学校訪問後に個別で詳しく話を聞く事が出来ました。元々家は裕福では無く、学校を卒業後にコールセンターの仕事に就いたそうです。英語で対応をしなくてはならなかったのですが流暢に話す事が出来ず就職早々上司に「あまりに英語が下手だから辞めてもらいたい」と言われたそうです。彼は仕事を失いたくなかったので「何か英語が上手になる方法はないか」と上司に尋ねたところ「YouTube等の映像でいくらでも勉強できるだろう」と言われ早速映像を見ては表現をまねて一生懸命勉強したそうです。そんな努力の末に彼は半年後には14名のスタッフのリーダーになる事が出来たそうです。そして体験を通してオンラインで学ぶ事で実力を身に着けられる事を体感しました。そこから彼の起業の発想が始まりました。オンライン講座であればスリランカ国内に広く教育コンテンツを提供することが出来ると思い教育事業を開始。仕事を始めた当時は21歳。若さと実績の無さから様々な組織から門前払いをされたそうです。資金繰りがうまくいかず銀行からお金を借りたりと言う事もあったそうです。けれども彼の努力と信念で起業後4年でスリランカの教育業界から更に国外でも認知度が向上し、現在は本業の他に起業家仲間と共に学生や若者向けの起業セミナーの開催をするまでになりました。年長の起業家仲間とも対等に接している彼の様子を見て「自分の感覚を信じて、熱意をもって進む」事の大切さを感じました。

私自身は40代の起業でしたが、同じように自分を信じて熱意を持ち続ける事をしていきたいと思う出会いでした。